植物4 単子葉類と双子葉類

被子植物は単子葉類と双子葉類に分かれます。中学受験によく出題される単子葉類と双子葉類を根・茎・葉という点でちがいを見てみましょう。


まず、根をくらべてみると、茎のつけねから細い根がたくさん出ている単子葉類の根では、大きな体を支えることができません。ネギやイネの根を想像してもらうとわかりやすいと思います。高さ10mのイネやネギを想像してみてください。そんな大きなイネやネギをひげ根で支えられるはずがありません。反対に、双子葉類の茎に続いている太い主根と主根から枝分かれしている細い側根なら大きな体を支えることができます。


つぎに茎をくらべてみます。茎にある維管束というのは、根から吸い上げた水分や養分を通す道管と葉でつくった栄養分を通す師管が束になったものです。単子葉類では茎を太くする必要がないので、小さな維管束が茎の中にバラバラに入っています。それに対して、双子葉類では、維管束の中の道管と師管の間に形成層という成長する部分が入っています。形成層があるので茎が太く大きくなります。ここが単子葉類との大きなちがいです。


最後に葉をくらべてみます。葉にはふつう葉脈という筋のようなものがあります。この葉脈が平行になっているのが単子葉類です。双子葉類の葉脈は複雑に入り組んだ網目になっているので水分や養分を葉のすみずみまで運んだり、葉を広くシッカリと広げさせて光合成をおこなう面積を広くしたりするのに便利です。単子葉類と双子葉類の葉の一番のちがいは葉脈と葉の横幅です。


ここで、もう一度整理をします。単子葉類は、根がひげ根、茎の維管束がバラバラ、葉の葉脈が平行であるというのが特徴です。双子葉類は、根が主根と側根からできている、茎の維管束が輪状になっている、葉の葉脈が網目状であることが特徴です。