植物3 被子植物

胞子植物からさらに進化した種子植物裸子植物被子植物に分かれるのですが、被子植物の進化は初期の化石が少なく、くわしくわかっていません。進化論といえばダーウィンですが、そのダーウィンですら説明がつかないので被子植物の進化を敬遠していたほどです。だからここは種子植物裸子植物被子植物に分かれたことだけ知っていれば中学入試の知識としては十分です。


種子植物まで来て、やっと中学受験のテキストや参考書に書いていることが始まります。そうです、中学受験に出題される植物は、ほとんどが種子植物です。理由は、現在、種子植物が植物全体の約80%を占めているからです。しかも、その大半が被子植物です。


なぜ、裸子植物ではなく被子植物なのか?それはカンタン。現在、裸子植物で生き残っているものは少なく、繁栄している種子植物のほとんどが被子植物だからです。つまり、身近に見ることのできる植物のほとんどが被子植物だということです。


これには生物の進化が関係しています。強いモノ、環境に合わせて進化したモノだけが生き残り、そうでないモノは絶滅するというのが自然の流れです。その流れの中で、被子植物は現在の地球の環境にあわせて進化することによって現在の繁栄を築いてきました。


ではなぜ裸子植物被子植物にとって代わられるようになったのでしょうか?じつは、被子植物裸子植物より進化した点は受精のシステムにあります。裸子植物は花粉を風で飛ばして受粉を行っていました。ところが、被子植物の多くはこん虫によって花粉が運ばれます。花粉を風で飛ばす場合とこん虫に運んでもらう場合では誰が考えてもこん虫の方が受粉の確率が高いことはわかります。


さらに、被子植物は特定のこん虫と受粉をする関係を深く強くして、お互いにさらに進化するようになりました。こうして現在は、裸子植物よりも受粉の確率が高くなるように進化した被子植物が地球上に繁栄しています。