水溶液の性質03 中和するときの比を見つける!①

化学式で書いていたものを体積で表わすと入試問題になります。まずは体積比を使って解くときの基本を確認しましょう。


【問題】ある塩酸30cm3と水酸化ナトリウム水溶液40cm3で完全に中和します。この塩酸60cm3と水酸化ナトリウム水溶液100cm3を混ぜたときの水溶液の性質つ水分蒸発後に残る固体の種類はな〜んだ?


ここで問題を解くポイントは塩酸30cm3と水酸化ナトリウム水溶液40cm3が中和する。つまり塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の体積比3:4が化学式で表したときの1:1になるということです。


問題となるこの塩酸60cm3は、体積比で考えると水酸化ナトリウム水溶液80cm3と中和します。水酸化ナトリウム水溶液は100cm3あるので、20cm3は中和せずに残ります。だから、水溶液はアルカリ性になります。


また、水酸化ナトリウムがありアルカリ性なので、水分を蒸発させると食塩と水酸化ナトリウムが残ります。化学式で中和した後に塩酸または水酸化ナトリウムが残ることをイメージできていれば問題はカンタンに解くことができます。


つぎに、残った20cm3の水酸化ナトリウム水溶液を中和するのに必要な塩酸の体積を求めてみます。ここでも塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の体積比は3:4なので、水酸化ナトリウム水溶液が20cm3残っているのでそれを中和するために塩酸は15cm3必要になります。


ここまでできていれば中和はとっても強くなっています。もう中和の問題を見るとうれしくって、うれしくって踊りだしてしまうかもしれません。