気体の性質4 受験のために性質を知っておく必要のある気体

気体の性質を知っておかないと化学分野では点数が取れせん。ここがしっかりわかっているかどうかが入試での理科の得点を大きく左右するといってもいいと思います。
性質を知っておかないといけない気体は水素、酸素、二酸化炭素アンモニア、空気、塩化水素、ちっ素の7種類です。

水素H2は水にほとんど溶けません。気体の中でもっとも軽く、H1つの重さは1です。H2にはHが2つ含まれているので重さは2ということになります。燃える気体で、燃えると水ができます。色もにおいもありません。


酸素O2は水に溶けにくい気体です。O1つの重さは16です。O2にはOが2つ含まれているので重さは32となります。物が燃えるのを助けるはたらきがあります。このはたらきを助燃性といいます。色もにおいもありません。


二酸化炭素CO2は水に少しだけ溶ける気体です。CO2には重さ12の炭素Cが1個と重さ16の酸素Oが2個含まれています。なので、重さは12+16×2=44となります。石灰水に通すと石灰水が白くにごります。色もにおいもありません。


アンモニアNH3は水に非常によく溶ける気体です。水に溶けるとアルカリ性を示します。NH3には重さ14のちっ素Nが1個と重さ1の水素Hが3個含まれています。なので、重さは14+1×3=17となります。色はありませんが、鼻をつくにおいの刺激臭があります。


空気はちっ素や酸素、二酸化炭素のどの気体の混合物です。重さは29です。


塩化水素HClは水に非常によく溶ける気体です。HClには重さ1の水素Hが1個と重さ35の塩素Clが1個含まれています。なので、重さは1+35=36となります。色はありませんが、鼻をつくにおいの刺激臭があります。


ちっ素N2は水に溶けにくい気体です。N2には重さ14のちっ素Nが2個含まれているので、重さは14×2=28になります。空気に最も多く含まれる気体です。


空気の重さ29と比べることによって、それぞれの気体が空気中でどこに行こうとするのかがわかります。その気体の重さが空気より小さければその気体は上に行くので上方置換で集めることができます。また、重さが空気より大きければその気体は下に行くので下方置換で集めることができます。


水によく溶けるものは水上置換で集めることはできません。二酸化炭素は少ししか溶けないので、水上置換で集めることもできますし、空気より重いので下方置換でも集めることができます。


水素はもっとも軽い気体であること、燃えると水ができることがポイントです。
酸素は助燃性があることがポイントです。
二酸化炭素は石灰水に通すと白くにごるが識別に使われることがポイントです
アンモニアは水に非常によく溶けてアルカリ性を示し、刺激臭があることがポイントです。
塩化水素は水に非常によく溶けて酸性を示し、刺激臭があることがポイントです。