休火山・死火山を覚えていますか?

休火山』、『死火山』という言葉があったのは知っていますか?
気象庁のホームページによると、現在は活動していないが歴史時代に活動した記録が残っている火山を『休火山』、歴史時代の活動の記録がない火山を『死火山』と以前は分類していました。しかし、年代測定法の進歩によって火山の過去の活動が明らかになり、数万年に一度噴火する火山もあることが分かってきました。歴史時代だけで今後の噴火発生の有無を判断することは難しいということで、近年は休火山や死火山いう分類はされていません。

チリのチャイテン火山が噴火して火山灰による被害を避けるために5000人が避難しているそうです。火山の噴火と言われてもピンとこないのが普通です。ポイントは『溶岩を避ける』ためではなく、『火山灰を避ける』ために避難しているということです。チャイテン火山から約70km東にあるフタレウフェでは火山灰が30cmも積もり、住民1800人が避難しているそうです。

もし、日本で火山が噴火して火山灰が積もったらどうなるでしょうか?
実は火山灰が数cm積もるだけで自動車や電車、飛行機などの交通機関に影響が出ます。チリのように30cmも積もると多くの木造家屋に被害が出ます。火山灰はとても恐ろしいものなのです。

火山噴火が甚大な被害をもたらすことが分かっているので、日本には気象庁火山噴火予知連絡会という組織があります。
火山噴火予知連絡会では活火山の定義を『概ね過去1万年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動がある火山』として、108の活火山を選定しました。そして、その活火山を過去の火山活動度によって3つのランクに分類して、監視しています。

火山について最もわかりやすい入門書は『地球は火山がつくった』です。もし、詳しく火山について知りたいというときは、この本から入るのがオススメです。

地球は火山がつくった―地球科学入門 (岩波ジュニア新書 (467))

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