単位と学習指導要領 小学校低学年の場合

小学校で習う単位についての学習指導要領の記述はどのようになっているのでしょうか?
『現在の小学生の学習指導要領』と【現在の小学生のお父さん、お母さんが小学生だった頃、つまり昭和55年の学習指導要領】との比較で考えてみたいと思います。


1年生では具体的な単位は出てきません。現在の学習指導要領では『ものの長さを比較することなどの活動を通して,量とその測定についての理解の基礎となる経験を豊かにする。』とあるのに対し、昭和55年の学習指導要領では【大きさの比較などを通して,長さ,広さ,かさなどの量の概念や測定について基礎的なことを理解させる。】とあります。
現在が『長さ』だけなのに対し昔は【長さ、広さ、かさ】までと範囲が広いことと『基礎となる経験を豊かにする』と【基礎的なことを理解させる】とあるので、小学生のスタート時点からから大きく違うような気がします。



2年生で長さの単位mm,cm,mを学習します。学習指導要領には『長さの単位ミリメートルmm,センチメートルcm及びメートルmについて知ること。』と書かれています。昭和55年の学習指導要領ではこれに加えて【デシリットルdl 及びリットルl を知ること】とかさの単位が入っていました。単位に限ると現在の2年生はお父さん、お母さん世代と学習量で比較すると半分のようです。


3年生では長さの単位km,かさl リットル,重さgグラムについて学習します。学習指導要領には『長さの単位キロメートルkmについて知ること。』『かさの単位リットルl について知ること。』『重さの単位グラムgについて知ること。』とあります。ここは昭和55年の学習指導要領との違いは、【重さの単位グラムg 及びキログラムkg を知ること】とkg が入っていることぐらいです。
大きな違いがない背景には、昭和55年の学習指導要領では現在にはない小数、分数の基本や資料の整理,グラフなどが入っているからです。これはとても大きな違いです。


明日は高学年について調べます。