サミット会場 洞爺湖と有珠山

洞爺湖サミットということでKissieのいる大学にもサミット関係で外国のエライ人が来ていたそうです。外国の要人が来るということで先週は、大学前の道路が封鎖されるわ、お巡りさんがウロウロしてるわ、で物々しいことこのうえない様子でした。エライさんが来る数日前から、何かお巡りさんやパトカーをよく見かけるなと思っていたんですが、やっとその理由がわかりました。


今日はそんな洞爺湖とその周辺についてカガクします。
洞爺湖』ちゃんと読めますか?洞爺湖の『洞爺』は『とうや』と読みます。「どうや」ではありません。そんな洞爺湖は火山がつくったカルデラ湖です。今から10万年ほど前の火山の噴火によってつくられました。


これは意外と知られていませんが、洞爺湖温泉街は明治新山ができた1910年噴火の直後から、マグマの熱によって温泉が湧き出してできたリゾート地です。


洞爺湖の近くには昭和30年代まで操業していた硫黄鉱山があり、その鉱山からは硫黄分を含んだ鉱山廃水がそのまま洞爺湖に垂れ流しにされていました。湖に流れ込んだ鉱山廃水は酸化し、一時は生物の住めない死の湖となりました。しかし、1977年(昭和52年)に洞爺湖の側にある有珠山が大噴火をして、大量の火山灰を洞爺湖に降らせました。アルカリ性の火山灰が酸性の湖を中和し、洞爺湖は再び生き物の住める湖に復活しました。人間が汚した自然環境を火山の噴火が蘇らせたのです。


洞爺湖を蘇らせた有珠山は20世紀の約100年間に4回も噴火をした火山です。20〜30年の間隔で噴火を繰り返しています。世界的に有名なミマツダイアグラム(Mimatsu Diagram)の昭和新山もここにあります。