溶解度 中学入試問題

中学入試問題にも溶解度の問題はとてもよく出題されます。

『溶解度は溶媒100g中に溶解している溶質のグラム数で表わす。』ということを逆に利用してミスを誘う問題なんかがよく出題されています。実際の入試問題で見てみましょう。


もののとけ方について、次の問に答えなさい。
食塩、ホウ酸、ミョウバンが水にどれくらいとけるかを本で調べたところ、次の表とグラフを見つけました。

 ミョウバンを60℃の水100gにとけるだけとかしました。これを20℃までゆっくりと冷やすと、結晶(つぶ)が何g出てきますか。


この問題は『水50g』にとける量を表やグラフにしておいて、『水100g』で考えさせているところにトラップが隠されています。大人が読むとなんてことはないのですが、入学試験という場所で制限時間が設けてある状態では、あわてて表やグラフを水100gで考えてミスをするという問題です。


算数でも理科でもそうですが、ミスをする子のミスはなくなりません。しかし、普段のチョットした注意でミスは減らすことができます。この場合は、問題を解くときに水の量に必ず線を引いたり、表やグラフに『水50g』と書いたりする習慣をつけることでミスは大きく減ります。


中学受験の場合、相手は小学生です。保護者がテストなどの得点を怒るのではなく、まず良いところ褒めて、なぜ間違ったかを考えさせて下さい。


『結果を褒めてプロセスを叱る!』 これを心がけると、子どもの成績も保護者と子どもの関係も良いものになりますよ。