中学受験地学分野を得意にするポイント!みんなの地球科学02

前回は地球最初の雨がおそらく300℃くらいあったと考えられている。そして、原始の地球に誕生した最初の海の水温は150℃ぐらいあったと考えられている。


でも、水は100℃で沸騰して気体の水蒸気になるから、水温150℃の海なんてあるの?との疑問まですすみました。


ここで、話を40数億年前の地球から現在の地球へ話を戻します。私たちがふだん暮らしている環境は大気圧が1気圧です。大気圧は空気が私たちを押している力です。その条件では水は100℃で沸騰して気体の水蒸気になります。


ところが、気圧が低いと水は100℃よりも低い温度で沸騰します。気圧が低い富士山の頂上などでは水は80℃〜90℃ぐらいで沸騰します。標高が高い地方は気圧が低いので、ポテトチップスの袋などがパンパンにふくれていることがあります。気圧が低いので空気が袋を押す力が弱いのです。


では、逆に気圧が高ければどうでしょう。やはり気圧が低い場合と逆に100℃以上にならないと水は沸騰しません。原始の地球の大気圧は数十気圧あったので、水は300℃でも沸騰しなかったのです。


大気の大半を占める水蒸気が雨となりなくなってしまったので、残った二酸化炭素が地球の大気の主成分となりました。この頃の地球は、地下にマグマの層、表面に薄い地殻、その上に一面の海、それらを二酸化炭素の大気が包んでいる構造でした。


このように熱い地球は宇宙へ熱を放出し、地表からしだいに冷えてマグマオーシャンの溶岩から薄い地殻ができました。そして、さらに温度が下がることによって、地殻がだんだん厚くなっていきました。