酸素の名付け親は誰?

昨日の記事は気体の性質についてでした。今日は気体の中から酸素の名前はなぜ?『酸素』となったか?をカガクします。


酸素という漢字は酸の素と書くので、酸っぱい元素ということになります。でも、酸素を吸いこんでも酸っぱい味はしません。


酸素という名前を考えたのはフランスのラヴォアジェという人です。彼は酸の素という意味で酸素(oxygene)という言葉を考え出しました。ラヴォアジェは物が燃えることは酸素と結合することであるという燃焼の理論を考え出して近代化学の道を切り開いた人でもあります。


現在の知識では酸の素がOではなくHであることがわかっています。すべての酸には必ずHが含まれています。水は化学式で書くとH2OでHとOからできていて、Hは水の素なので水素とよばれていまが、Hは同時に酸の原因の水素イオンをつくります。なので本来ならこのHが酸素と呼ばれるべきだったのです。そして、Oが水素と呼ばれるべきだったはずです。


ところで、oxygeneの和訳の酸素という言葉を誰が考え出したか?というと、日本に化学を最初に紹介した宇田川榕庵オランダ語のzuurstof(酸の素)という単語の意味を正確に訳してつくたったものです。